哲数物を学ぶ

本の感想が主,サブカルにも触れる

ガンマ行列と4元運動量の内積の2乗は質量の二乗になる

(\gamma \cdot p)^{2}=m^{2}の証明

\begin{equation} \displaystyle{
(\gamma\cdot p)^{2}
 = \gamma^{\mu} p_{\mu} \gamma^{\nu} p_{\nu}
\\= \gamma^{\mu} \gamma^{\nu} \frac{1}{2} (p_\mu p_\nu + p_\nu p_\mu)
\\= \frac{1}{2} \left\{\gamma^{\mu} \gamma^{\nu} p_\mu p_\nu + (2g^{\mu \nu} - \gamma^{\nu} \gamma^{\mu}) p_\nu p_\mu \right\}
\\=g^{\mu \nu} p_\nu p_\mu
\\=m^2
}\end{equation}

四元運動量p_\muはただの数なのでそのまま対称化できる.

複素数z=x+iyと外積の性質を用いて二重積分 ∫dxdy を ∫dzdz* と表示する.

多重積分に現れる微小要素dxdyというのは外積として定義する考え方がある.

つまり dxdy は詳しくは dx\wedge dy という外積の記号が省略されている.

 2変数関数 f(x,y)積分複素数 z とその複素共役 z^* を用いた関数 f(z,z^*)積分に変換するときはその微小要素の変換は以下のようになる. 

{\begin{equation}dz\wedge dz^*=(dx+idy)\wedge (dx-idy)\\=dx\wedge dx-idx\wedge dy+idy\wedge dx+dy\wedge dy\\ =-idx\wedge dy-idx\wedge dy\\=-2idx\wedge dy\end{equation}}

word2016で数式の右端に数式番号を入力し,相互参照する方法

word2016の数式入力で数式番号を数式の右端に入力する方法をまとめる.表を用いた方法などはすでに紹介しているサイトが他にたくさんあるが,ここでは表を使わず数式ツールとSEQフィールドを用いてキーボード入力だけで数式番号を入力する方法を紹介する.相互参照するときにはブックマーク機能を使うのでマウス操作が必要となることを注意しておく.詰めが甘くて申し訳ない.

入力例を見せるのが一番速いだろう.以下の画像の式を入力する.

f:id:OviskoutaR:20170529005523p:plain

手順は以下の通り

  1. 数式ツールの起動
  2. 「\integral#(」と入力
  3. Ctrl+F9 によってフィールドの表示
  4. 「seq eq」と入力し,F9 で更新
  5. 「 ) 」を入力したら Enter

以上.

用いた機能は「」を数式の後に入力すると#以下の文字列が右端に表示されるというものである(参考1).

例えば「a+b#c」と入力しEnterを押せば,

f:id:OviskoutaR:20170529005255p:plain

と表示される.これを行形式でみると「■」が入力されていて,さらに「&」を使って複数行の式の頭を揃えることもできたので\eqarrayで入力できるのかと思ったのだが違うようだ.この機能を持った■の入力コマンドを知っている人がいたら教えてほしい.

この機能とSEQフィールド(参考3)を用いて連番を入力すれば数式番号の機能を実現できる.連番の入力方法は他にもいろいろあるので知っている好きな方法を使えばいいと思う.

相互参照については式番号の部分をブックマーク(参考4)で登録したものを使うのが一番無難な方法であると感じた. 式番号に章番号も含めたい場合はStylerefフィールド(参考3)を用いればいいと思う.



参考サイト

  1. Equation Numbering in Office 2016 – Murray Sargent: Math in Office
  2. http://www.unicode.org/notes/tn28/UTN28-PlainTextMath-v3.pdf
  3. Word2010:SEQフィールド(連番)の使い方 - 教えて!HELPDESK
  4. Word:1箇所に入力すると他の箇所に同じ文字列を表示(ブックマーク&相互参照) - 教えて!HELPDESK

『証明と論理に強くなる』を読んだ

『証明と論理に強くなる』 著:小島寛之 2017年

を読んだ.

高校数学で習う範囲の中で「証明と論理」は他の単元と比べて少し異色な雰囲気を感じる人がいるのではないか.公式を使って計算して値を決定する問題が大半の中,この「証明と論理」の単元では何かただの言葉遊びをしているだけでよくわからない.そして感覚でなんとなく答えを決めてしまう.そのような人に対してこの本は書かれている. 論理学や証明法の基礎の部分をしっかり解説してくれていて,この本を読めばそれらの理解が深まるだろう.

私は論理学を本格的に学んだことはなかったので,この本の内容は新鮮に感じた.論理記号として「かつ」「ならば」「でない」の三つはよく知っていて間違うことなく使えるのだが.「ならば」に関してはその真理値からして初めて知り,とても奥が深いなと感じた.「「aならb」ならばc」と「aならば「bならばc」の二つは意味が異なり,「ならば」には結合則が成り立たないこと.「aならばb」と「aでない,かつb」は同値であること.などは私は今まで意識したこともなかったし,言われてみれば確かにそうだし面白いなと思った.また,数学ではとても基本的な数式でもその意味を考えだしたらなかなか深みにはまってしまうことがあるが,どちらかというと意味よりも先にその計算規則があるという考えの方が精神的に健康に数学の勉強ができるなとこの本を読んで感じた.






『脳はいかにして数学を生みだすのか』を読んだ

『脳はいかにして数学を生みだすのか』 著:武田暁 2016

を読んだ.

著者の武田暁氏は長年素粒子物理学の研究されている理論物理学者である.現在では脳科学の研究をしていて本書のような脳と科学との関連についての本を何冊か出している.本書では人間が長い歴史の中で築き上げてきた巨大な学問である数学が,どのようにして脳から発生したのか,脳科学の研究成果や著者自身の長い研究生活で得られた経験からわかることを紹介してくれている.

私は数学や物理の勉強をよくするが大体は本の内容から記憶したことをただ流用しているだけで新たな数学を作った経験はない.「数学はパターンの科学」という言葉もこの本で紹介されていたが,自然からなんらかのパターンを見つけて概念を言語化し抽出して定式化するといようなことはそう簡単にできることではないなとしみじみ思う.数学を最前線で作っている研究者の考えていることや,脳の動きなどはとても気になることだ.その仕組みが解明されればもしかしたら今流行りの人工知能にも組み込まれて人工知能が数学を作っていくようなことになったら面白いなと思う.そんな未来になったら人間の数学者の仕事は残っているのだろうか.それともやはり数学は人間にしか生み出すことのできないものなのか.どんな未来が待っているのかとても楽しみである.






脳はいかにして数学を生みだすのか

脳はいかにして数学を生みだすのか

『マンガで分かる心療内科 依存症編』を読んだ.

マンガで分かる心療内科 依存症編(ネット・スマホ・ゲーム・ギャンブル・ポルノ)』 著:ゆうきゆう,ソウ 2016年

を読んだ.

本書は漫画であるが,『マンガで分かる心療内科』というシリーズの特別編で依存症についてピックアップして解説してくれている漫画である.いろいろな実験事実や心理学の用語などを優しく解説しており,自分の行動を振り返りながら読むといろいろと反省すべきことに気づくことができると思う.マンガとしてもとても面白く,笑えて楽しみながら読んでいけるのが良い.

私はテレビ,ゲーム,ネット全てが好きだ.テレビのバラエティー番組は頭を空っぽにして眺めるだけで笑わしてくれる.ゲームは頭を空っぽにしながらやるだけでなんらかの達成感を得ることができる.ネット上にあるyoutubeニコニコ動画やweb小説,web漫画は頭を空っぽにして眺めるだけでいろいろな感情を引き出してくれる.

最近ではそれらを見る時間はずいぶん減ったが,やはり気が抜けたら自然とそれらの情報に手が向いてしまうことがある.たぶん一度ハマったらこれから抜け出す方法などないのだと思う.全ての媒体から完全に断絶された環境を作るしかない.しかし,テレビやネットは娯楽以外の使用目的があるから無くすのはなかなか難しい.

以前ブログで記事にもしたが自明な情報を求めすぎるのは人類の知的活動の停滞を引き起こすからほどほどにしなければならない.娯楽は少しだけ楽しんであとはたくさん勉強してたくさん仕事して何かを成し遂げたいなと思う.





oviskoutar.hatenablog.com

『大栗先生の超弦理論入門』をよんだ.

『大栗先生超弦理論入門』 著:大栗博司 2013年

を読んだ.

本書は,現在,物理学の最先端で力の統一理論の有力な候補として多くの研究者が研究している超弦理論について,その権威である大栗博司先生自らが一般向けに優しく説明をしてくれるとてもありがたい本である.

弦を用いて光子や電磁波や重力を表すというアイデアを数式なしで説明してくれていて,そのアイデアの雰囲気を少しはつかめたかなと思う.超弦理論ができるまでの歴史的背景もとても興味深かった.

空間が幻想であるという結論に物理学がたどり着いたという事実にはとても驚いた.空間も時間の流れも単なる観念についた名詞に過ぎず,実在ではないというのは仏陀が体得した無分別智の境地として古くから知られていたが,その境地に物理学者が数学を使って迫ろうとしているようなのだ.これは超弦理論に期待せずにはいられない.人類総解脱計画である.

仏教が持つ実在論の体系として唯識論がある.唯識論に少し似た理論の唯心論をベースにして中込照明先生が考えられた唯心論物理学という理論もある.こちらは少しマイナーだが,これはモナドを用いて空間と時間が表されるらしい.

物理学がどこまで人類の知の限界に迫れるのか,この先とても楽しみである.

大栗先生の超弦理論入門 (ブルーバックス)

大栗先生の超弦理論入門 (ブルーバックス)